品質管理業務の手順に関する文書
- 市場への出荷に係る記録の作成に関する手順
- 適正な製造管理および品質管理の確保
- 品質等に関する情報および品質不良等の処理
- 回収処理
- 自己点検
- 教育訓練
- 文書および記録の管理
- 各部門との連携
- 品質標準書(品目ごと)
- 製造業者との取り決め
- その他
申請にかかる化粧品の品質管理や安全管理の方法が、一定の基準に適合していることが必要です。(薬事法第12条の2第1号および2号) いわゆるGQPおよびGVPの基準に適合していなければなりません。
製造販売業者は元売り業者として製品の流通責任を負うだけでなく、製造工程における品質管理から製造販売後の安全管理まで、幅広い責任を負います。そのうちの品質管理の基準がGQP(Good Quality Practice)、製造販売後の安全管理の基準がGVP(Good Vigilance Practice)といいます。化粧品の製造販売業を行うにはこの基準により、取り扱う化粧品・規模に応じた体制を整えなければなりません。
また、GQPでは品質保証責任者、GVPでは安全管理責任者を設置しなければならず、各責任者は総括製造販売責任者の監督の下、業務を行います。この3つの責任者をあわせて製造販売3役といいます。
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令
(平成16年厚生労働省令第136号)
この省令は、製造販売業者が製品の品質を確保するために必要なことを基準として取り決めたもので、一般にGQP省令といわれます。製造販売業者は自社だけでなく、関係する製造所(製造業者)全てで適切に製造管理・品質管理されるように、この省令に基づいて必要事項を取り決め、運用していかなければなりません。
GQP省令では、以下のような事項が定められています。
製造販売業者は、適切な品質管理業務を行うため、GQPに基づいた手順書の作成が必要です。以下のような内容を、自社の仕組み・体制と取り扱う化粧品に応じて決定していき、手順書として書類に落とし込みます。
以下の事項を記載した書類(品質標準書)を個々の製品について作成します。
シリーズ範囲内(色や香りが異なるが同一製品であるもの)の化粧品であれば、まとめて一つの品質標準書として作成できます。その場合、色調または香調の異なる化粧品ごとに整理し、販売名一覧、成分分量表、表示内容等シリーズによって異なる事項について、その違いが分かるように作成します。
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理の基準に関する省令
(平成16年厚生労働省令第135号)
この省令は、出荷から購入者が使用するまで、品質や安全上の問題が起こらないように管理・監視する体制や、問題が起こった場合に対策を講ずるための措置について設けられた基準を定めたもので、一般にGVP省令といわれます。製造販売業者は、安全管理・危険管理の業務を適切に行うために、この省令に基づいて必要事項を取り決め、運用していかなければなりません。
GVP省令では、以下のような事項が定められています。
化粧品の製造販売業では安全管理に関する手順書の作成は許可要件ではありませんが、業務を円滑適正に行っていくためにも、以下についての手順書を作成することが推奨されています。
製造販売3役とは、化粧品の製造販売業において品質管理業務・安全管理業務にかかわる責任者である、総括製造販売責任者・品質保証管理責任者・安全管理責任者のことです。
この3役は兼務することもできます。下の表をご覧下さい。